みなさんは子供の保険についてどのようにお考えですか?

自分自身の保険は生命保険や医療保険などよくご存じでも、子供の保険となると、どのような保険にどのくらい加入したらいいのかイメージが湧きにくい方も多いのではないでしょうか。

何か起きてからでは遅いので早く入っておきたいところですが、子供の保険についてネットで調べると、「子供の保険は必要ない」という記事もあり、実際のところはどうなのか気になるところです。

今回は子供向け保険7種類をの特徴とメリット・デメリットをまとめ、その必要性について解説します。

子供保険の種類

子供の保険について整理すると以下のようになります。

学資保険

学資保険は将来の子供の教育資金を準備するための保険です。子供の保険としてまず頭に浮かぶのがこの保険です。保障の機能を備えた定期預金のような保険で、貯蓄性も優れている商品で多くの人が活用しています。

毎月保険料を払い込んで子供が15歳や18歳など一定の年齢に達した時に「お祝い金」や「満期金」を受け取ることができます。

商品内容

0歳から加入が可能な保険です。15歳や18歳など子供の進学時の年齢に合わせて「お祝い金」「満期金」を受け取ることができます。

掛け捨てではなく貯蓄性に優れており、払い込んだ保険料よりも多い金額を受け取れる商品もあります。満期時の返戻率は100%~104%程度の商品が人気です。

また契約者(=親・本人)に、万が一のことが起きた場合に、以降の保険料の支払いが免除される「保険料払込免除特約」があらかじめ付加されている商品や、親が死亡した際には保険が満期になるまで(例:18歳まで)の間、育英費用として年金が受け取れる「育英年金付き」の商品もあります。

その他、子供が入院や手術をした場合などに給付金が支払われる医療保険の特約など、オプションで保険機能を付加することもできます。

試算例

・契約者年齢:30歳
・被保険者年齢:0歳
・受取学資金額:200万円
・払込期間:15年
→毎月の保険料15910円(104.7%)

メリット

・貯蓄性に優れており元本割れしない商品もあります。
・支払った保険料で教育資金が準備できます。
・万一の場合の保障機能が備わっています。

デメリット

・保障機能を高めようとすると利回りは下がり、保険料が高くなる場合や、満期時の返戻率が低く抑えられる傾向があります。
・保険会社により加入年齢が3歳までのものもあります。

生命保険

生命保険は、万一子供が死亡した場合の保障です。

単に金銭面だけをいえば、子供が死亡した場合の経済的負担は葬儀費用(約100万円)程度です。

親が死亡した場合とは異なり、経済的損失は小さいため生命保険に加入する必要性は小さいといえます。

ただし終身保険で一生涯の保障を準備する場合は、大人になってから加入するより子供のうちに加入する方が保険料は割安になります。

進学時期に合わせて解約すれば、返戻金を受け取ることができ、教育資金の準備の一つとして活用することもできます。(返戻金は払込額の7割程度)

商品内容

0歳から加入できる商品もあります。死亡受取金の金額としては200万円~600万円程度です。経済的損失の金額から考えると、あまり保障金額を大きくしても、保険料負担の方が大きくなってしまいます。

終身保険は保険料が安く加入できますが、物価上昇が起こると受け取る金額の価値は目減りする可能性があります。掛け捨てではありません。

試算例

・契約者年齢:30歳
・被保険者年齢:0歳
・死亡保障金額:300万円
・払込期間:60歳満了
→毎月の保険料3047円

メリット

・加入時の被保険者の年齢が若ければ毎月の保険料は安く抑えることができます。
・保障金額は大人の保障金額より少なくて済みます。

デメリット

・葬儀費用は教育資金の振替でも対応できるため必要性は低くなります。
・教育資金や生活資金に比べると優先度は低くなります。

医療保険

医療保険は、病気やケガで入院や手術をする際の費用に対する保障です。

子供が入院することで、直接的に家計収入が減少するなどの経済的損失が発生するわけではありませんが、付き添いなどで親に時間的制約による負担はあります。

また差額ベッド代や公的保障でカバーされない先進医療などの治療費がかかることもあり、そうした出費に対する備えとして活用できます。

最近では大人が加入する通常の終身医療保険に、子供を被保険者として加入するケースも増えています。子供を年齢の小さいうちから被保険者として加入することで保険料を低く抑えることができるためです。

商品の中には子供が15歳や18歳になったときに「お祝い金」として配当を受け取ることができる商品もあります。

商品内容

入院一日当たり5000円~1万円、手術一回当たり5万円~10万円などの給付金が決められています。

一般の医療保険の場合、0歳から加入できるタイプと、18歳からしか加入できないタイプがあります。保険料は月1000円程度です。

子供専用の保険として「こども総合保険」「キッズ保険」などとして、医療だけでなく、ケガや死亡保障など総合的な保障の保険商品もあります。保険料はこちらも月1000円程度です。掛け捨てです。

試算例

・契約者年齢:30歳
・被保険者年齢:0歳
・入院1日あたり5000円
・手術(入院中)10万円
→毎月の保険料1032円

メリット

・子供が病気やケガで入院した際の出費に対応できます。
・子供の医療保険は大人に比べると保険料が安くなっています。

デメリット

・子供の場合は医療費の負担が少なくて済むため、保険料の負担の方が大きくなる場合があります。

未就学児は自治体の医療費助成があり、通常負担する医療費負担の自己負担分(3割)が0円となります。

例えば「熱が出て病院に行った」「転んでケガをした」場合でも医療費自己負担額は0円です。また自治体によっては義務教育の終了する15歳までの間も助成を行う自治体もあります。

そのため医療費についての経済的負担が少ないことから、とくに未就学児については医療保険加入の必要性は少ないといえます。

また小学校に入学してからも義務教育の間は医療費自己負担分の一部を助成する制度があり、中学校を卒業するまでは医療費の負担はあまり大きくありません。

【参考】医療費助成制度

東京都(各市区町村によって助成範囲が異なる場合があります)

未就学児童(6歳未満・マル乳) 国民健康保険や健康保険などの自己負担分を助成(実質自己負担額0円)

義務教育就学児(15歳未満・マル子) 国民健康保険や健康保険などの自己負担分から一部負担金を控除した額を助成(実質自己負担額通院一回につき上限200円)

※参考:東京都こども医療ガイドより

傷害保険

傷害保険は突発的な事故などによるケガでの入院や通院に対する保障です。

損害保険の一種で病気は対象になりません。生まれてすぐに加入する必要はありませんが、子供が大きくなって活発に動き始めるころまでに加入されると安心でしょう。

幼稚園入園や小学校入学のタイミングなどに見直すという方も多くいます。

商品内容

通院一日当たり1000円、入院1日当たり2000円などの給付金が決められています。ケガの範囲も広く、入院や通院も1日目から対象にしている商品も多くあります。

保険料は契約内容により異なりますが、月500円~1000円程度です。掛け捨てです。

傷害保険のみのタイプに加え、後に述べる賠償責任保険や自転車保険と組み合わせる総合型の保険もあります。

また家族全員が保障対象になっている商品もあり、親が未加入の場合や家族の人数が多い場合などはメリットが大きくなります。その他現在加入している保険の特約としてケガに対する保障をつけることもできます。

試算例

・被保険者年齢:3歳
・通院1日あたり500円
・入院1日あたり900円
・手術(入院中)入院日額の10倍
→毎月の保険料687円

メリット

・子供がケガで通院や入院をした場合の出費に対応できます。
・保険料も安いことから手軽に加入することができます。
・個人賠償責任保険など特約を付加することができます。

デメリット

・未就学児は自治体の医療費助成があるため傷害保険加入の必要性は少ないです。

個人賠償責任保険

個人賠償責任保険は他人にケガをさせてしまった時や、他人のものを壊してしまった時など、相手に賠償しなければならない場合の保障です。こうした場面では法律上の責任は親である保護者に賠償責任が生じます。

商品内容

一般的に損害賠償金額は最高1億円までです。

個人賠償責任保険は単体ではなく「傷害保険」などのオプションとして加入します。

またクレジットカードの付帯サービスとして加入できる場合もあります。親が加入している場合は未成年の子供であれば保障の対象となることがあります。掛け捨てです。

試算例

・損害賠償金額:1億円
→毎月の保険料120円

メリット

・他人への損害賠償責任に対応することができます。
・保険料は安いことから手軽に加入することができます。

デメリット

・単独での加入はできず傷害保険等の特約として加入しなければなりません。
・すでに親が加入している場合は二つの保険に加入しても保険金は一つしか出ない場合があります。

自転車保険

自転車保険は自転車の事故に対する保障で損害保険の一種です。

個人賠償責任保険と同様に、子供が自転車に乗っていて誤って他人にケガをさせてしまった時や、他人のものを壊してしまった時には、法律上の責任は親である保護者に賠償責任が生じます。

商品内容

損害賠償金額は最高1億円までです。子供の自転車事故については9521万円の損害賠償を命じられた判決もあり、子供の自転車事故とはいえ、大きな賠償責任が生じるケースもあります。

自転車保険の保険料は単体のもので月額300円程度です。「傷害保険」などのオプションとして加入する場合や、クレジットカードの付帯サービスとして加入する場合もあります。掛け捨てです。

試算例

・個人賠償補償:1億円
・入院1日あたり1500円
・通院1日あたり日額0円
→毎月の保険料300円

メリット

・自転車の事故に関する賠償責任に対応することができます。
・保険料は安いことから手軽に加入することができます。

デメリット

・すでに親が加入している場合は二つの保険に加入しても保険金は一つしか出ない場合があります。

こども共済

共済の仕組みは保険とほぼ同様です。

月々の掛金は保険に比べても安く、保障の範囲も広いことが多いですが、特約など保障内容のカスタマイズはしにくい商品です。

「こくみん共済」「県民(府民)共済」「コープ共済」などがあります。

商品内容

共済では月々の掛金は1000円程度で「医療保険」「傷害保険」「個人賠償責任保険」など幅広い保障内容があります。

医療保険では日額5000円程度、傷害保険では通院日額2000円程度が支給されます。

損害賠償責任保険では最高100万円しか保障されない商品もありますので注意が必要です。

年度ごとに決算が行われ、割戻金が発生すると実質の掛け金負担はさらに下がります。

試算例

・被保険者年齢:3歳
・通院1日あたり200円
・入院1日あたり5000円
・骨折:5万円
・個人賠償責任:100万円
→毎月の保険料900円

メリット

・掛金が安く保障内容が幅広いのが特長です。
・ケガに対する保障は手厚く種類も幅広くカバーされています。

デメリット

・民間の医療保険に比べるとプランのバリエーションなどは乏しく、個人の事情に合わせた商品設定はできません。
・掛け捨てのため途中解約しても返戻金は受け取れません。

最低限入っておくべき保険はどれ?

子供保険に入る必要はある?

子供保険については入る必要があるかないか意見が分かれるところです。それぞれの意見を整理してみましょう。

入る必要があるという理由

・教育資金の準備は早い段階から始めた方が負担は少ない
・差額ベッド代や食事代、通院の交通費や時間的な制約など治療に付随する経費が発生する
・先進医療など保険外診療のための治療費への備えが必要
・他の子どもにケガをさせた場合などの賠償責任への備えが必要

入る必要がないという理由

・医療費助成制度が充実しているため家族の経済的負担は限定的である
・子供は大人に比べても入院率は低い

個人的には医療保険については必要性をあまり感じませんが、学資保険や傷害保険・個人賠償責任保険は加入して必要があると考えます。

とくに子供の成長に合わせて、必要な保障は変わってきますのでタイミングよく検討していくましょう。

最低限入っておくべき保険はどれ?

子供保険の必要性は子供の年齢によっても異なってきます。年代別に最低限入っておくべき保険をご紹介します。

生まれてすぐ

学資保険 教育資金の準備は早めに開始することで受取額を大きくすることができます。

 

生まれてすぐの時期には医療費助成制度が手厚くなっているため、子供の保険についてはそれほど必要ありません。学資保険以外で検討するとすれば、先天性の病気などに備えた医療保険です。

この時期は親の保険内容について必要な保険に加入できているかを見直しましょう。

幼稚園入園時

傷害保険 子供の活動範囲が広がる時期であり突発的な事故やケガに対する備えが必要になります。
個人賠償責任保険 子供の活動範囲が広がる時期であり他人にケガをさせることや、他人のものを壊してしまうリスク対する備えが必要になります。
こども共済 医療・傷害・賠償責任など幅広い範囲を保証する必要があります。
学資保険 教育資金の準備は早めに開始することで受取額を大きくすることができます。

 

保育園や幼稚園に入る時期には傷害保険を中心にケガや賠償責任に対する保障を準備しましょう。小学校に入るまでは医療費助成制度が手厚くなっているため、医療保険についてはそれほど必要ありません。

小学校入学時

医療保険 子供の活動範囲が広がる時期であり突発的な事故やケガに対する備えが必要になります。
個人賠償責任保険 子供の活動範囲が広がる時期であり他人にケガをさせることや、他人のものを壊してしまうリスク対する備えが必要になります。
自転車保険 自転車に乗り始める時期でありケガや、他人にケガをさせることや、他人のものを壊してしまうリスクに対する備えが必要になります。
こども共済 医療・傷害・賠償責任など幅広い範囲を保障する必要があります。
学資保険 教育資金の準備は早めに開始することで受取額を大きくすることができます。

 

小学校に入る時期には傷害保険を中心にケガや賠償責任に対する保障を準備しましょう。小学校に入ると医療費助成制度が変わり、自己負担分が若干増えます。自治体によって助成の範囲は異なりますが、状況に応じて必要な保障を加えていきましょう。

まとめ|子供の成長に合わせて、必要なタミングで保障を付け足そう

「子供の保険は必要ない」という意見もありますが、実際に子供が成長するにつれ、必要な備えは増えてきます。

とくに傷害保険や個人賠償責任保険は、やんちゃ盛りの子供には不可欠の保障といえます。

子供の成長に合わせ保険の見直しを行い、優先順位を付けながら必要な保障をタイミングよく加えていきましょう。