クレジットカードを所有していると、年会費や手数料が意外と大きな出費になることがあります。

特に、所有している枚数が多いと金額は大きくなるため、改めて計算してみるとその額に驚くこともあるでしょう。

年会費無料のクレジットカードを選ぶことでコストを削減でき、複数のカードを一枚にまとめることで経理の業務効率化にもつながるかもしれません。ただし、その際には気をつけなければならないポイントもあります。

そこで、この記事では年会費無料のクレジットカードのメリットやデメリット、切り替えるのに良いタイミングについて詳しく紹介します。

1.年会費無料のカードと有料のカードとの違いとは?

年会費無料のカードと有料のカードとの違いとは?

年会費無料と有料の法人カードの大きな違いは、ポイント還元率の高さ、ホテルやレストラン、空港ラウンジ利用の優待特典など、付帯サービスの充実面です。

付帯サービスが必要ないものばかりで使わないのであれば、無料のカードのほうがお得といえます。

また、法人によって、コストの削減が期待できる年会費無料のカードを選ぶか、特典を最大限に利用できる有料カードを持つのかは異なります。

実際に、法人として、どちらのカードを持つことが多いのかは明らかになっていませんが、付帯サービスが本当に必要かどうかを見極め、会社の状況に適したカードを選ぶことが大切です。

ここからは、年会費が無料と有料の法人カードの違いについて詳しく説明していきます。

ポイント還元率の違い

一般的に、法人カードの平均ポイント還元率は、0.5%程度と言われています。したがって、目安としては、平均の0.5%を下回ると低く、0.8%を上回ると高いといえます。有料の法人カードには、還元率1.0%以上の場合も。また、無料の法人カードには、ポイントやマイルなどの還元サービスがないものもあります。

また、ポイントがついても還元率が低く、使っている割になかなかたまらないということも少なくありません。

メインのカードとして、仕入れや広告費などで100万円程度の金額分を利用しているなら、ポイント付与の有無や還元率によって、お得度に大きな違いが出ることを覚えておきましょう。

食事や宿泊で優待利用できる

有料法人カードには、提携のレストランやホテルなどで利用できる優待特典がついているものが多くあります。

支払い金額から5%オフ、ドリンク無料など、特典の内容は提携店舗や施設によってさまざまです。

例えば、三井住友ビジネスゴールドカードは、全国200の料亭や一流レストランを2名以上でコースの予約をすると、1名分が無料になるお得なサービスがあるなど、会食や接待で大活躍できる優待特典があります。

このような飲食店の優待特典があれば、会社の送別会や忘年会、取引先との会食などのシーンで役立ちます
出張が多い人は、ホテルの優待特典をありがたく感じるでしょう。

2.年会費無料のカードを作るメリットとデメリット

年会費無料のカードを作るメリットとデメリット

法人カードを無料で作るかどうか迷っているなら、無料の法人カードのメリットとデメリットを知っておくべきです。

それぞれの項目を確認し、無料で作るべきかどうかを検討しましょう。

メリット

1.何枚発行しても費用がかからない、社員にも持たせやすい
年会費無料の法人カードなら、複数カードを作成しても維持コストがかからないため気軽に社員に持たせることができます。

2.使用頻度が少なくても維持コストがかからないため損をしない

3.限度額を増やす目的で2枚目の法人カードを作る時にも作成費用がかからない
有料の場合は費用を払っているので使わないと損をしますが、申し込んだものの結局あまり使っていないというときにも、損をすることはないので安心です。

デメリット

1.ポイントやマイルの還元率が低い

2.福利厚生や傷害保険などの特典やサービスが充実していない
デメリットとして挙げられるのは、有料のカードと比べると特典やサービスの面でどうしても見劣りしてしまうことです。例えば、ポイント還元率が低い、傷害保険の保障額が少ない、空港ラウンジを利用できないなどが挙げられます。追加でサービスを申し込む場合は有料のオプションとなる場合もあるので注意が必要です。

3.ステータス性が低い

4.追加カードの発行枚数に上限がある

5.有料カードと比較して利用限度額が少ないこともある
追加カードの発行枚数にも限りがあり、カードによっては100万円以下と利用限度額が少ないこともあるので、事業規模によってはメインカードとしての利用には不足を感じることがあるかもしれません。

3.年会費無料の法人クレジットカードを検討すべき3つのタイミング

年会費無料の法人クレジットカードを検討すべき3つのタイミング

法人クレジットカードに興味を持っていても、なかなか申し込めずに日にちが経ってしまう、ということはよくあります。

会社設立時には「事業が軌道に乗ったら申し込もう」と思っていたのに、実際に設立した後は忙しさで後回しになってしまうこともあるでしょう。

年会費無料の法人クレジットカードを申し込むのに良いタイミングは、大きく3つ挙げられます。

ここからは、それぞれのタイミングについて紹介し、なぜそのタイミングで申し込むと良いのか理由を説明します。

会社設立のタイミング

会社の設立と同時に法人カードを作っておけば、初めから支払い方法を一元化でき、途中で変更する手間がかかりません。

設立直後は事務所の入居費用や仕入れ代など何かとコストがかかるものですが、法人カードを持っていれば個人カードよりも利用限度額に余裕があるので安心です。

現金で経費を払う場合と比べると、領収書の紛失や経費の申請忘れなどのリスクも回避できます。

とはいえ、会社を設立するときにはまだ主だった業績がないため、審査に通過できるかどうか不安に感じるかもしれません。確かに、法人カードの審査は申し込んだ個人と法人の両方に対して審査が行われるため、基本的には個人カードよりも難易度は高いと言われています。

しかし、法人カードの中にも比較的審査に通りやすいといわれているカードも存在します。

たとえば、個人事業主や中小規模の法人を対象としている法人カードや、登記簿謄本や決算書がなくても作れるカードなどが一例です。
会社設立のタイミングで申し込むのであれば、こうした法人カードを選ぶと良いでしょう。

有効期限が切れるタイミング

すでに法人カードを所有している場合は、有効期限が切れるタイミングはカードを見直すのに良い機会となります。

一度クレジットカードを作ると何となくそのまま継続しがちですが、本当に必要かどうか、利用頻度や利用シーンなどを改めて考えてみると良いでしょう。

特に、年会費がかかる法人カードを持っている場合は、年会費に見合った特典やサービスを活用できているかどうかをよく見直したいものです。

せっかくの特典やサービスをあまり利用できていないのであれば、年会費無料の法人カードに切り替えてみることを検討してもいいでしょう。

今使っているカードをそのまま更新するべきか、それとも他にもっとお得なカードがあるのか、更新の機会にじっくり考えてみましょう。

枚数を追加するタイミング

従業員の数が増えたときや利用可能額が足りなくなったときなどは、使用している法人カードの追加の必要があります。そんなときも、クレジットカードを見直すのに良い機会です。

通常、有料の法人カードはカードの追加ごとに年会費がかかるので、年会費無料のカードにすればコストを大幅に削減できる場合もあります。

一般的に法人カードの年会費は1000円~50000円程度となっているため、選ぶカードや追加する枚数によっては、意外とコストがかかり経費を圧迫する要因となります。

年会費と追加する枚数を考えて、最適なカードを選ぶのがポイントです。

4.年会費無料の法人カード・ブランド別まとめ

年会費無料の法人カード・ブランド別まとめ

一般的に、法人クレジットカードを申し込む際は、登記簿謄本または印鑑証明書、代表者の本人確認書類、引き落とし銀行口座などが必要となります。

無料で使いやすいカードの定義を、「審査や申し込みが簡単」、「年会費が無料」としてこれに当てはまるカードを5種類選びました。

それぞれのメリットとデメリットも取り上げるので、事業内容や利用シーンに合った一枚を選んでみましょう。

【法人クレジットカード比較まとめ】

ライフカード ビジネクスト P-oneBusinessMasterCard セゾンパール・アメックス 三井住友クラシックforOwners
ポイント還元
カード追加
付帯サービス
審査

ライフカードビジネスライト:会社を設立して間もない人におすすめ

ライフカードビジネスライト※引用:ライフカードビジネスライト|ライフカードより抜粋

ライフカードビジネスライトは、ライフカードが発行している法人代表者や個人事業主を対象としたクレジットカードです。

メリット

  • 従業員カードやETCカードが無料
  • 新規法人も申し込める
  • 申し込みはインターネットで完結する

ライフカードビジネスライトは年会費が無料なうえ、従業員カードやETCカードも無料で追加できます。

会社を設立したばかりでも申し込みは可能で、最短4営業日で発行と発行スピードが速いのも魅力です。代表者の本人確認書類があれば登記簿謄本は不要なため、気軽に申し込むことができます。

デメリット

  • ポイント還元がない
  • 海外旅行保険や国内旅行保険がついていない
  • 従業員カードは3枚までしか発行できない

残念な点は、カードをどれだけ利用してもポイントがたまらないことでしょう。旅行保険も付帯されていないので、出張時などは別で保険をカバーしなければいけません。

追加できる従業員カードの数も少ないため、規模の大きな会社や事業所のメインカードには向かないでしょう。

ビジネクスト・法人クレジットカード:福利厚生サービスも利用したい人におすすめ

ビジネクスト・法人クレジットカード

※引用:ビジネクスト・法人クレジットカード|ビジネクストより抜粋

ビジネクスト・法人クレジットカードはライフカードとビジネクストが提携した法人カードで、ライフカードから発行されています。

メリット

  • カードの追加は50枚まで無料
  • 利用限度額が100万円以下の場合は決算書が不要
  • 会社設立直後でも申し込める
  • 福利厚生サービスがある

注目したいのは、追加カードを50枚まで申し込めることです。

本人カードと追加カードの50枚、ETCカードをすべて無料で持つことができます。

会社を設立した直後や新法人でも申し込めるうえ、利用限度額が100万円以下の場合、申し込みに必要な書類は、通常決済書のみなので簡単に申し込みができるということも特徴の一つです。

その他、全国の保養所やスポーツジムなどを割引で利用できる福利厚生サービスがあるのもうれしいところです。

デメリット

  • 国際ブランドはVISAのみ
  • ポイントの還元率が0.25%と低い
  • 旅行保険もショッピング保険もついていない

国際ブランドは選択の余地がなく、VISAに限られます。

一般的な還元率を0.5%とすると、ポイントの還元率0.25%クレジットカードにしては低いですが、無料の法人カードの中にはそもそもポイントがつかないものもあるので、デメリットというほどでもないかもしれません。

付帯保険はないので、気になる人は別のカードでカバーしましょう。

P-oneBusinessMasterCard(実質無料):すぐに審査結果が知りたい人におすすめ

P-oneBusinessMasterCard

※引用:P-one Business Mastercard|ポケットカードより抜粋

P-oneBusinessMasterCardはポケットカードが発行する、MasterCardのブランドがついた法人カードです。

メリット

  • 赤字決算でも申し込める
  • キャッシングが最高300万円利用できる
  • 審査スピードが速い

通常、赤字決算の場合は審査に通過するのが難しくなりますが、P-oneBusinessMasterCardであれば赤字決算でも申し込めます。
キャッシングは最高300万円までと利用限度額が大きいため、事業の資金が足りない時にも利用できるため便利です。
審査スピードも速く、最短翌日に審査結果がわかるので、急いでいる人にもおすすめです。

デメリット

  • ビジネスサポートサービスがついていない
  • 国際ブランドはMasterCardのみ
  • 1年に1度も利用しないと年会費が発生する

デメリットは、クラウド会計サービスや事務用品の販売、出張時に空港ラウンジが無料で利用できるサービスなどのビジネスサポートがついていないことでしょう。

カードの名称にある通り、国際ブランドもMasterCardしか選べません。1年に1度でも利用すれば翌年度は無料ですが、利用が全くないと年会費が2000円かかる点は覚えておきましょう。

セゾンパール・アメックス(実質無料):永久不滅ポイントをためたい人におすすめ

セゾンパール・アメックス

※引用:セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード|SAISON AMEXより抜粋

セゾンパール・アメックスはクレディセゾンが発行するカードで、アメックスブランドを実質無料で持てる貴重な一枚です。

メリット

  • セゾンカードの永久不滅ポイントがたまる
  • ステータスの高いアメックスを持てる
  • 提携店舗や施設での優待特典がある

セゾンパール・アメックスを利用すると、セゾンのポイントプログラムの永久不滅ポイントがたまります。

基本的な還元率は0.5%ですが、海外での利用やセゾンポイントモールを経由したネットショッピングなどでは還元率がアップするので、うまく活用したいところです。

デメリット

  • 1年間利用がなければ年会費が1000円かかる
  • 旅行保険がついていない

年会費は実質無料ですが、1年間利用がなければ年会費が発生する仕組みという珍しい縛りがあるため注意が必要です。

旅行保険もついていないため、出張時は別のカードでカバーするなど工夫しながら使うとよいでしょう。

三井住友クラシックforOwners(実質無料):審査結果が心配な人におすすめ

三井住友クラシックforOwners

※引用:三井住友ビジネスカード for Owners|三井住友VISAカードより抜粋

三井住友カードが発行している三井住友クラシックforOwnersは、中小企業の代表者または個人事業主を対象としたビジネスカードです。

メリット

  • 申し込み時に登記簿謄本は不要
  • カードの利用明細に応じてもらえるポイントで好きな景品に交換することができる「ワールドプレゼントポイント」がたまる
  • 福利厚生サービスを利用できる

本人確認書類のみで申し込めて登記簿謄本は不要と、申し込みのハードルが低いことが魅力のカードです。ポイントプログラムもあり、還元率は0.3~0.5%となっています。

レンタカーや引っ越しなどさまざまなサービスが割引となる福利厚生サービスも利用できます。

デメリット

  • 利用限度額が少なめ
  • ポイントの還元率が低い
  • 海外旅行保険は利用付帯で、ショッピングの補償も海外のみ

ショッピングの利用限度額は150万円ですが審査によってはさらに低い金額に設定されるため、安定した資金繰りのためには別のカードが必要となる可能性があります。

ポイントの還元率も0.3~0.5%で、決して高いとはいえません。

海外旅行保険はあるものの自動付帯ではなく利用付帯で、航空チケット代などをカードで支払う必要があります。ショッピングの補償もついていますが、海外で利用した場合のみで国内は対象外なので注意がいります。

5.まとめ|カードごとの特徴を理解してコストを削減しよう

まとめ|カードごとの特徴を理解してコストを削減しよう

無料の法人カードを作れば、コストをかけずに資金繰りやキャッシュフローを安定させることができ、経理業務もぐっと楽になります。

年会費無料の法人カードはいくつかあるため、それぞれの特徴をよく比較して、事業内容や規模、利用シーンに合ったものを選んでみましょう。

お得に持てる無料の法人カードを活用すれば、ビジネスを有利に進めるのに役立つはずです。