大企業のみならず、中小・ベンチャー企業も海外進出を推進している昨今。グローバルにビジネスを牽引できる人材への需要は急速に高まっています。

現職の国際部門で活躍できればよいのですが、それらの部署・部門に突然抜擢されることはまれでしょう。そもそも海外ビジネスを展開していない企業にお勤めの方も多いと思います。

そういった状況の中でグローバルなキャリア形成を構築していきたい方には、外資系企業への転職が選択肢として挙げられます。

未経験から大手企業の国際部門に転職することはほぼ不可能ですが、未経験で外資系企業に勤めることは十分に可能なのです。

外資系企業への転職を決めたら、どういった転職サイト・転職支援サービスを利用するのが失敗のない転職活動に繋がるのでしょうか。

なお、「そもそも外資系企業とはどういった企業で、キャリア形成にどのようなメリットがあるのか?」については以下の記事をご覧ください。

1.外資系企業への転職でエージェントを利用する3つの理由

外資系企業 転職

結論から述べると、外資系企業への転職には転職エージェントの利用が望ましいでしょう。

転職エージェントとは、転職希望者一人ひとりに担当となるエージェントが着き、希望や職歴、キャリアプランに応じた求人を紹介してくれるサービスです。

求人を紹介してくれるだけでなく、プロの視点でキャリア構築のアドバイスをくれます。また、応募書類の添削や面接の練習、面接の日程調整から給与交渉まで、転職活動をトータルでサポートしてくれるのです。

基本的にすべてのサービスを無料で受けることができます。余談ではありますが、転職エージェントは転職が決まった際に企業側から紹介料を貰い受けています。求職者側からすると無料のサービスですが、多額の紹介料があるので、本気でサポートに取り組んでいるのです。

それでは改めて、外資系企業への転職活動ではなぜ転職エージェントを利用するべきなのかについて解説していきます。

理由その1.非公開求人が充実している

転職エージェントを利用する最大のメリットがこの“非公開求人”です。特に外資系企業では、日本進出にあたって非公開で採用活動を行っている事がほとんどです。

つまり、転職エージェントを利用しなければ、良い求人と出会う確率がぐっと落ちてしまうのです。

転職エージェント最大手のリクルートエージェントでは、10万件以上、約80%が非公開求人であると公表されています。つまり、転職エージェントを利用しないで見つけることができる求人は、たった20%に過ぎないのです。

日本にある外資系企業は、経済産業省が集計しているだけでも3000社以上あります(※外資系企業動向調査より)。

中には日本での知名度が低くいものの、国際的に有名で高待遇な優良求人も多数存在しています。そうした企業の求人情報を手に入れるためには、転職エージェントを利用するのが望ましいのです。

理由その2.企業研究の深掘りができる

転職エージェントは、転職希望者側だけでなく企業側とも接点を持っています。そのため、求人票では分からない“社風”や“文化”を知っていることがあります。

特に、外資系企業ではサスティナブルに働いていくにあたり、この社風と呼ばれる不文律が非常に大切になってきます。

社内の雰囲気や、昇給制度、さらには、どの程度リストラや減給が発生するのかなど、面接ではなかなか聞くことのできない内情まで代理で調査をしてくれるのです。

企業によって特有の文化が色濃い外資系企業では、日系企業以上に企業研究が大切になってきます。「入社後に想定と違った」という事態を最大限なくすためには、転職エージェントを利用するのが良いのです。

理由その3.外資系企業に特化した対策が打てる

冒頭でご紹介した通り、転職エージェントを利用するメリットとして応募書類の添削や面接の対策サポートがあります。

特に外資系企業に特化している転職エージェントでは、英文のレジュメや英語(外国語)での面接アドバイスを受けることができるのです。

外資系企業特有の面接ポイントや書類で行うべきアピールポイントなど、外資に特化した対策を打つことができるので、特に初めて外資系企業を検討される方にとっては有用なアドバイスが多いことと思います。

また、求人数や転職実績の多い転職エージェントでは過去の実績に基づいた提案を行ってくれるため、よりクリティカルな対策を講じることができるでしょう。

2.失敗しない転職エージェントの選び方

外資系企業 転職

厚生労働省によると、転職エージェントは大小合わせて1000以上の事業所が存在しています(※平成28年度職業紹介事業報告書の集計結果より)。そんな中で自分にとって最適な転職エージェントを見つけるのは至難の業です。

加えて、転職エージェントはマンツーマンの担当制なので、どれだけ事業所の評判が良くとも、担当に着いてくれたエージェントが新人などで勉強不足では目も当てられません。

依頼するエージェントによっては転職の成功率だけでなく、年収やポジションも大きく変わってしまうのです。

失敗しないエージェント選びにはちょっとしたコツが必要となります。

次は「失敗しない転職エージェントの選び方」と題し、優れたエージェントを担当につけるまでのノウハウをご紹介します。

選び方1.複数の転職エージェントに登録する

転職エージェントは掛け持ち前提で利用する

まず初めに、“複数の”転職エージェントに登録します。

そもそも転職エージェントは担当制なので、複数のエージェントを利用するのは担当の方に申し訳ないと考える方が少なくないそうですが、全く問題ありません。

転職求人サイト大手の「リクナビNEXT」の調査によると、転職を成功させている人たちは平均で4社以上の転職エージェントを利用しているという結果が出ています。

転職社数比較

転職者全体が2.1社なのに対して、転職決定者は4.2社。これは、転職者全体のちょうど倍の数値です。この実績にならい、まずは4社以上の転職エージェントに登録しましょう。

無料のサービスなのでいくら登録してもよいのですが、あまりにも登録会社数が多くなってしまうと、やり取りや管理が煩雑になってしまい、かえって利便性を失ってしまいます。

一般的な方では、4〜5社が適切でしょう。

大手エージェント+外資系企業特化エージェントに登録する

具体的に登録すべきエージェントは以下の2パターンです。

  • 業界大手の転職エージェント(2〜3社程度)
  • 外資系企業特化型エージェント(2〜3社程度)

この2つの合計で、4〜5社になるのが適切でしょう。

業界大手の転職エージェントは外資系企業専門の部署があることが多く、充実したサポートを受けることができます。また、大手企業だけが持っている独占案件にアプローチすることができるというメリットもあります。

外資系企業専門のエージェントも、大手企業同様に専門知識が豊富で、その企業だけの独占求人を握っていることがあります。また、ネイティブのコンサルタントが在籍しているなど、より特化したサポートを受けることができます。

このように、より多くの優良案件に触れるためには、まず2パターンの転職エージェントを利用するのが得策なのです。

なお、具体的なおすすめエージェント企業については後ほどご紹介します。

選び方2.付いてくれた担当者を比較する

転職エージェントに登録すると、まずは面談からスタートします。面談をしたエージェントが担当となり、転職活動をマンツーマンでサポートしてくれることになるのです。

この面談ではキャリアプランの相談に始まり、今後の転職活動の方針や具体的な求人の内容などをすり合わせていきます。

面談とその後のメールのやり取りなどを踏まえ、エージェントの方の情報量やモチベーションを各社で比較していきましょう。

4社以上の転職エージェントに接していくと、持っている情報量が豊富な方や、自分の強みを引き出してヒアリングしてくれる方、さらには、思った通りの求人をズバリ提案してくれる方など、それぞれのスキルの違いが顕著に分かります。

それらを比較検討し、この人と転職活動を進めていきたいという方を選んでいくのです。

選び方3.一緒に転職活動を行う担当者を厳選する

最後に、特に一緒に転職活動を勧めたいと感じた方を2〜3人選び、その他の方はサービスの停止を申し込みます。

サービスの停止は、「他のエージェントで転職が決まった」「現職でもう少し頑張ってみることにした」などとお伝えすれば問題ありません。

エージェントは基本的に複数の転職希望者を担当として受け持っているので、強く引き止められることも無いでしょう。

転職エージェントはそのシステム上、どうしてもエージェント個人個人のスキルに左右されてしまいます。

すこしでも良い求人を見つけたい、また転職活動を円滑に進めたいのであれば、ここで説明した通り複数登録、比較、厳選、の流れをたどるのが良いでしょう。

3.おすすめの転職エージェント

外資系企業 転職

では最後に、実際におすすめする転職エージェントをご紹介します。

転職エージェントの選び方で解説した通り、「業界大手の転職エージェント」「外資系企業特化型エージェント」に分けて掲載していきます。

それぞれから、2,3社申し込むイメージで読み進めてください。

業界大手の転職エージェント(2〜3社程度登録)

リクルートエージェント

まず登録するべきなのが業界最大手のリクルートエージェントです。求人数、エージェント在籍数、転職実績いずれも業界トップクラスの大規模転職エージェントです。

外資系企業の求人案件数が多いだけでなく、その企業の社風や離職率などの内部情報まで知ることができます。

外資系企業専門のコンサルタントも在籍しており、英文のレジュメや英語での面接対策など、外資系企業に特化したサポートを受けることも可能です。

また、リクルートはRGF(リクルート グローバル ファミリー)とよばれる海外人材事業も行っており、アジアを中心に海外向けの人材関連サービスを展開しています。そのため、アジア圏の外資系企業情報は、特に豊富に取り揃えていると推測できます

基本的にすべての方におすすめできる転職エージェントですが、アジア圏の外資系企業を検討している方は必ず登録しておくようにしましょう。

>リクルートエージェントの公式サイトはこちら

Spring転職エージェント(旧:Adeco(アデコ))

スイスに本社を持つアデコグループは、世界60カ国、5000以上の拠点を持つ世界最大の人材紹介会社。そんなアデコグループの日本法人がSpring転職エージェントです。

世界中の拠点とネットワークをもち、外資系企業だけでなく、海外現地採用など数多くのグローバル求人を所有しています。

世界規模で最大手とはいえ、日本では名前を耳にすることが少ないエージェントかもしれません。しかし、日本国内でも30年以上実績を重ねている老舗エージェントなのです。

業種ごとに専門のキャリアアドバイザーが在籍しており、外資系というくくりだけでなく、さらに業種ごとに専門的なアドバイスを受けることができます。もちろん英文レジュメや面接対策も充実。

国内には150以上の拠点を持ち、都心以外の、地方の外資系企業の求人にも精通しているのが大きな強みの一つです。

>Spring転職エージェントの公式サイトはこちら

DODAグローバル

転職サイト大手のDODAが運営している、外資系企業やグローバル企業に特化したエージェントサービスがDODAグローバルです。

キャリアの経歴によっては、同社が運営しているBRS(バイリンガル リクルートメント ソリューションズ)という人材紹介サービスに在籍するエージェントから直接連絡が来ることもあります。

BRSはバイリンガル人材とグローバル企業を結びつけることを目的としており、同社の中でも国際性に特化した部門です。

金融関係やIT関連企業、そして各社マネージャー職まで、さまざまな専門分野にコネクションがあり、既にある程度のキャリアがある方にとっては、より高いポジションでの転職が望めます。

バイリンガルやマルチリンガルなど語学力に自信がある方は、DODAグローバルを利用することでより付加価値を感じてもらえる企業への転職が期待できます。

>DODAグローバルの公式サイトはこちら

外資系企業特化型エージェント(2〜3社程度登録)

JACリクルートメント

外資系企業の中でも、ハイキャリアな転職を強みにしているのがJACリクルートメントです。ロンドンを発祥とするエージェント会社ですが、日本でも25年以上の実績を持ちます。

外資系企業への転職実績は国内でも指折り。外資系企業の独占案件も国内エージェント最大規模です。

外資系企業を専門としたコンサルタントが在籍しているのはもちろんのこと、中にはネイティブのコンサルタントも在籍しています。レジュメの添削や、面接のフィードバックをネイティブの視点で受けられるのは大きな強みです。

連絡への返信が速いことを始め、顧客満足度が高いのもJACエージェントの特徴です。オリコンが発表している「転職エージェント 担当者の対応のランキング」で、堂々の1位を獲得しています(※2018年4月時点)。

外資系を志望するのであれば、リクルートエージェント同様に、迷わず登録したいエージェントです。

>JACリクルートメントの公式サイトはこちら

外資転職.com

そんなJACリクルートメントが運営する外資系計企業専門の転職エージェントが外資転職.comです(※JACリクルートメントは一般企業の取り扱いもあり)。

転職エージェントサービスの他に、自分で求人を探す転職サイトとしての側面も持ちます。4000件を超える外資系の求人があるので、まずはどういった求人があるのかの品定めをするために登録をするのも良いでしょう。

また、エージェントサービスの利用も、「今すぐ転職をしたい場合」と「とりあえずキャリアの相談をしたい場合」で、優先度を選ぶことができます。

外資系企業専門の転職エージェントサービスですが、中には英語力を問わない案件もあるそうです。

JACと比べるとハイキャリアやエグゼクティブといった層の転職には合わないかもしれませんが、初めての転職ならばこちらを利用しましょう。

>外資転職.comの公式サイトはこちら

アージスジャパン

幅広い求人案件を持つのがアージスジャパンです。20代の若い転職希望者から、ハイキャリアのエグゼクティブ層まで。それぞれのグローバル求人を保有しています。

丁寧なキャリアカウンセリングに定評があり、その場限りの求人紹介ではなく、5年、10年先のキャリアプランに応じた求人を紹介してくれます。

転職希望者と企業側のミスマッチをなくすために、間違いのない正確な情報提供を心がけているとのこと。

また、大手企業では転職希望者の担当エージェントと、企業側と連携を取るエージェントは別々であることが多いのですが、アージスジャパンは「両面型」とよばれる、どちらも一人のエージェントが行うスタイルを取っています。

このことにより、転職者、また企業側の希望やイメージを齟齬なく伝えることができ、転職後の定着率向上に寄与することが可能になるのです。

長いスパンでのキャリアカウンセリングを希望し、より失敗のない転職活動を目的としている方はアージスジャパンを利用しましょう。

>アージスジャパンの公式サイトはこちら

ロバート・ウォルターズ

ロバート・ウォルターズは、1985年にイギリスはロンドンで設立された人材紹介会社です。日本では2000年に東京オフィスが設立されています。

エージェントは紹介先企業の人事担当者や、配属される部署のマネージャー陣とのコネクションを持っています。つまり、求めているスキルや社風などの情報を、より正確に知ることができるのです。

企業の社風や業界の動向に応じた面接対策ができるため、最小限のコストで最大限の効果をあげることができます。

また、人事担当者と直接つながりがあることで、エージェントは書類選考や面接以外でも転職希望者のことを推薦してくれます。特に面接が苦手な方にとって、この後押しは大きな強みになるでしょう。

ハイキャリアな求人案件を豊富に取り扱っているので、英語力にある程度自信があり、あと一歩のところをサポートしてもらいたいという方におすすめできるエージェントです。

>ロバート・ウォルターズの公式サイトはこちら

4.まとめ

外資系企業 転職

転職エージェントを利用する理由、転職エージェントの選び方、そしておすすめの転職エージェントまで。外資系企業への転職にまつわるエージェント情報を、まとめてお伝えしました。

ただでさえ失敗が許されない転職活動ですが、外資系企業への転職となると、日系企業と比べて失敗の可能性が高い側面もあります。それは外資系企業特有の風土であったり、文化などに寄るところが少なからずあるでしょう。

転職エージェントを利用することで、こういった疑問が解決し、本質的な転職成功に大きく前進します。これは、一人の転職活動ではなかなか解決しづらいポイントです。

日系企業への転職活動でも利用を推奨している転職エージェントですが、外資系企業を検討している方は、情報収集のためにも必ず登録してもらいたいと思います。