転職活動にはどのくらいの期間がかかるものなのか、また何月頃に転職をするのが有利なのか。転職を検討したことのある人なら、一度は考えたことのある疑問ではないでしょうか。

せっかく転職をするのであれば、企業側が人員を多く募集している時期や、転職のライバルが少ない時期など、自身の市場価値が少しでも高まるタイミングで転職したいですよね。

しかし今回の記事を作成にあたり、求人数や有効求人倍率の最新の動向を調べたところ、時期による大きな差はないことが分かりました。つまり、転職に特別有利な時期はないと言えます。
では、無駄なく有利に転職を進めるためには、何を重要視するべきなのでしょうか。

今回は、近年の転職市場はどのような動きなのか、キャリア設計とはなんなのか、また、時期によって取るべき対策について、徹底的に解説いたします。

2020年3月の転職最新情報】

3月は最高の転職タイミングと言えます。エージェント側も年度末から続く繁忙期を超え、比較的ゆとりが持てる時期であり、手厚いサポートが受けられる可能性があります。

しかし、転職市場に出回っている求人数には限りがあります。そのため、良い求人と出会うためにも早め早めの行動を心がけましょう。転職は、以下のステップで行うことをおすすめします。

  1. マイナビエージェントDODAやなど複数の転職サイトに登録をする
  2. エージェントから連絡を受けた後、面談または電話で今後の進め方や現在の状況を伝える
  3. 相性が良さそうな企業と転職活動をスタートさせる

より良い求人と出会うためにも、エージェントサービスを賢く利用しましょう。

1.人手不足が深刻化する昨今では、年間を通して転職者にとって有利な時期が続く

転職 何月

冒頭でも記述した通り、人手不足が深刻化する昨今では、特にこの月だから転職が有利という決まりはなく年間を通して、求職者にとって有利な状況が続きます。

本当に有利な状況が続いていると言えるのか、求人数と有効求人倍率(有効求人倍率の値が多ければ多いほど転職者数にとっては有利であると判断できる転職における重要指標)の2つの観点から考察行きたいと思います。

まずは年間の求人数をみていきましょう。以下のグラフは、全国求人情報協会が発表している「求人広告掲載件数等集計結果」をもとに、2017-19年の過去3年間の求人数を現したものです。

求人数|企業が長期休暇を取得するため一時的に下がるものの、通年で求人数は豊富と言える

このグラフから、夏と冬に求人数が低くなることが読み取れますが、それ以外の時期に大きな差はなく、近年の少子高齢化や労働人口不足といった社会背景を受け年間を通して一定数の求人があることがわかります。
夏と冬に求人数が少なくなるのは、夏季休暇や年末年始の休暇を取る企業が多く、その間に通常通りの採用活動が行えないことから、この時期の求人数が下がっているものと考えられます。

有効求人倍率|5年間を通して倍率は上がり続けている(転職が有利な状況が続く)

次に、有効求人倍率をみていきましょう。
有効求人倍率とは、「求人案件数」を「求職者数」で割ったものです。例えば、有効求人倍率が2のとき、1人あたり2件の求人があることになります。有効求人倍率の値が多ければ多いほど転職者数にとっては有利といえるのです。

2017年の有効求人倍率は1月2月が最も低く、11月、そして12月が高くなっていることがわかります。では、転職に有利な時期は11月と12月になるのでしょうか。


上図は、さらに5年間を遡って有効求人倍率をグラフ化したものです。ここからわかるのは、11月、12月の倍率が高いのではなく、ここ何年かは有効求人倍率が上がり続けているということです。

ここであらためて求人広告掲載件数のグラフをご覧ください。

有効求人倍率のデータがある2017年の黄色い線と比較してみても、その数値には相関性が見られないことがわかります。

つまり、有効求人倍率という観点でも、「転職に適しているのは◯月」と断定することは難しく、むしろ有効求人倍率が上昇傾向にある近年は、年間を通して転職市場が活発で求職者にとって有利な状況が続いているとも解釈できます。

採用する企業側の事情

まず、新年度である4〜7月ごろまでは、新卒採用の研修や対応に追われ、中途採用の業務にまで手がまわらないことが予測されます。そのためもあってか、グラフからは5月を境目として徐々に求人件数が増えていることがわかります。

また、8月はお盆休みを挟む企業が多いため、採用活動を控える場合があります。選考が一定期間途切れてしまうと、スムーズに採用活動を行えない恐れがあるのです。

9月ごろより求人が盛んになります。各求人サイトに求人の出稿を行い、グラフの通り10月、11月の求人数が爆発的に増えるのです。

12月は求人数が落ち込みます。これは、年末ということもあって他業務に追われ、また営業日も少なくなっているので採用活動に割く時間が減ることが原因であると考えられます。

1月〜3月は4月入社の新卒採用、そして研修を同時に行えることから中途採用も活発化する傾向にあるようです。

【参考】求人数によるメリット・デメリット

転職 何月

求人が多い時期のメリット

  • より多くの企業に応募できるので自分の選択肢が広がる
  • 選択肢が多いことで自分のキャリアプランを広げることができる

まずは、当然ですが求人数が多いことでより多くの企業に応募することが可能になります。選択肢は多いことに越したことがありません。
待遇を良くしたいキャリアアップのための転職でも、条件や選考通過率の低い異業種への転職でも、求人は多ければ多いほどチャンスを拡大することができます。
また、選択肢が多いことで自分のキャリアプランを広げることができるのもメリットとして挙げられます。後述の「転職エージェント」というサービスでは、キャリアカウンセリングによって様々なキャリアの選択肢を提案してもらうことができます。
一見接点がないと考えられるような異業種への転職でも、これまでのキャリアを考慮すると採用確度が十分に高いこともあり得るのです。そして、このキャリアを広げる転職ではやはり、求人数は多が多いことは大きなメリットであると言えます。

求人が多い時期のデメリット

  • 求人数の多い時期はライバルとなる転職希望者も多い
  • 判断にスピードを求められ、じっくりと検討できない

求人数の多い時期はつまり、退職者=転職者も多い時期です。ライバルが多いことで、選考の通過率が落ちてしまう可能性も考えられます。
また、時期によって限定的な求人も多く、転職活動にスピードを要求されることもあります。
例えば求人数が増えはじめる2月の転職は、4月入社の採用を見込んだ募集になります。そのため、現職を辞める引き継ぎ期間も考慮すると、3月初めには内定をもらっている必要がある、といったスピード感を求められる場合もあります。
ライバルが多い大企業への転職を希望される方や、じっくりと腰を据えて転職活動を行いたい方にとっては、求人の多い時期が望ましくない場合もあるのです。

2.転職時期よりも考えるべきは、自身の中長期的なキャリア設計

求人数、有効求人倍率の動向から、転職の時期による優劣は大きな差がないことはお分かりいただけたと思います。

それでは、無駄なく有利に転職を進めるためには、何が大切なのでしょうか。転職を成功させるためには時期だけにこだわらず、転職理由や転職回数などの中長期的なキャリアプランをしっかりと設計することが、非常に重要と言えます。
なぜ中長期的なキャリアプランの設計が必要なのか、転職回数を例に考えてみましょう。

上記はDODAが発表した「転職回数」に関する調査結果です。この調査結果から年代を問わず、転職回数が多ければ多いほど転職の成功確度は低くなってしまうことが分かります。これは求人数や有効求人倍率による転職難度よりも明確なデータであり、成功率に直結していると考えられます。
極論を言えば、何月に転職しようと、4回目以降の転職であれば転職の成功率は大きく下がってしまうということになります。

転職を繰り返してしまう方は、転職理由が曖昧であったりネガティブな理由だったりなど、キャリアプランをしっかりと練れていないケースがほとんどです。転職は目の前のことだけでなく、5年、10年、20年といった長期スパンで考えなければなりません。

とはいえ、日々目の前の仕事をこなしながら、自分自身でこのようなキャリアプランを設計するのは簡単なことではありません。そこで利用したいのが転職の専門家から客観的なアドバイスをもらえる「転職エージェント」というサービスです。

4.「転職エージェント」を利用して転職活動を有利に

転職 何月
転職エージェントとは、担当制の転職支援サービスです。エージェントと呼ばれる担当者が転職希望者につき、マンツーマンで転職活動を支援してくれるサービスで、利用は無料です。
サポート内容は多岐にわたります。下記は一例です。

  • 現在の市場価値やキャリアプランへのアドバイス
  • キャリアプランや希望に応じた求人の紹介
  • 履歴書や職務経歴書など、応募書類の添削
  • 面接内容のアドバイスや模擬面接の実施
  • 企業との面接日程の調整
  • 面接後に企業担当者へのフォローやプッシュ
  • 内定後の給与交渉、など

より詳しい使い方やメリット・デメリットは


出典:
マイナビ転職エージェントサーチ|転職エージェントや人材紹介会社の複数活用についてアンケート


そんな欠点を補うためには、転職エージェントへは複数社登録することが重要です。

マイナビ転職エージェントサーチの調査によると、転職活動中に利用する転職エージェント(人材紹介会社)の数は2社(63%)が最も多く、次いで3社(24%)、それ以上(13%)で、全ての人が複数社に登録していた、という結果となりました。
相談するエージェントが多いほど、紹介される求人も多いため、たくさんのエージェントを利用するべきでは?と考える方もいるかもしれません。しかしあまりにたくさんのエージェントと連絡を取り合うことはかえって煩雑になってしまいます。担当になったエージェントのスキルや熱意を踏まえて、一緒に転職活動を行いたいエージェントを選定することが重要なのです。

以下の章では、いずれも有名な大手のエージェント会社をご紹介しています。全てに登録し、面談やメールでのやり取りを踏まえ、2人前後に絞って利用するようにしましょう。

なお、選定方法なども関連記事5.登録するべき転職エージェント5選

転職 何月

以下では、利用すべき大手の転職エージェント会社をいくつかご紹介していきます。ぜひ全てに登録し、担当になったエージェントを比較検討するようにしましょう。

DODA(転職エージェント)

出典:DODA

人材紹介会社大手のパーソルキャリアが運営するDODAは、リクルートを追いかける規模の大手エージェントです。大手ならではの求人数とサポート力が魅力です。
DODAは「キャリアアドバイザーとの相性の良さ」や「経験を活かせる求人数」など、5つの分野で顧客満足度の高さを評価された実績があり、キャリアカウンセリングの質にも定評があります。
カウンセリングはキャリア構築に欠かせないため、顧客満足度の高さは重視すべきポイントの一つであるといえるでしょう。

▼DODA(エージェントサービス)の公式サイトはコチラから
DODA

マイナビエージェント

大手転職サイトとして知られるマイナビが運営するマイナビエージェントも、利用すべき大手エージェントの一つです。
こちらもDODA同様キャリアカウンセリングに力を入れており、直近の転職だけでなく5年先・10年先・20年先を見越したキャリアプランの提案をしてくれることでしょう。
また、マイナビエージェントは年収のアップに力を入れており、実績も豊富です。転職の目的として年収のアップを条件として考えている方は、登録必須のエージェントです。

▼マイナビエージェントの登録はコチラから
マイナビエージェント

JACリクルートメント

ミドル層の転職におすすめなのが、JACリクルートメントです。年収500万円以上のミドル〜ハイキャリア層の転職支援に特化しており、外資系企業や幹部候補などの求人が充実しています。
特に外資系企業の転職には強く、外資専任のエージェントが在籍しています。英文の応募書類の添削や英語での面接対策も行ってくれるので、他のエージェントではない価値を感じることができるでしょう。
もちろん、日系企業の求人も取り揃えています。30代であれば、年収500万円以上の方は決して少なくありません。該当される方は必ず登録するべきエージェントです。

▼JACリクルートメント公式ページはコチラから
JACリクルートメント

リクルートエージェント

人材業界最大手のエージェント会社がリクルートエージェントです。業界最大の求人案件を保有し、数多くの転職実績を持ちます。
転職実績に裏付けられたサポートには定評があり、応募書類の添削や模擬面接の実施など、採用確度をあげるためのバックアップが手厚く用意されています。
リクルートという企業自体のブランド価値も高いため、大手からベンチャーに至るまで多くの企業が求人を出稿しています。自分のキャリアプランに応じた企業を紹介してもらうことができるでしょう。

▼リクルートエージェントの登録はこちら
リクルートエージェント

type転職エージェント

関東圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)内での転職であれば、type転職エージェントを利用しましょう。エージェント事業部の規模としてはマイナビにも引けを取らず、求人数も豊富です。
しかし、知名度では他のエージェントに少々劣っていることが否めません。とはいえ、利用者が他のエージェントよりも少ないことによって、一人ひとりにかけるサポート時間が長く丁寧であると推測されます。
大手企業とのコネクションも豊富であり、エージェントが人事担当者と直接つながりを持っていることも少なくありません。企業ごとにカスタマイズされた対策が期待できます。

▼type転職エージェントの登録はこちら
type転職エージェント

9.まとめ|転職を成功させるにはプロの力を借りてキャリア設計を

人手不足の昨今、年間を通して多く求人があり、特別求人数の多い月はありません。また、有効求人倍率も年々上昇傾向にあるため、現在は一年中採用市場が活発な時代とも言えます。
時期よりも大切なのは、中長期的なキャリア設計です。

面接で転職理由を聞かれた際に、企業にとってアピールとなるような回答をするるためには、キャリア設計を踏まえて伝えるべき部分を取捨選択する必要があります。この作業のためには客観的な視点が欠かせないため、転職エージェントを活用をすべき大きな理由とも言えます。

時には転職のプロの力を借りることでしっかりとしたキャリアプランを立て、ぜひ、転職を成功させましょう。

【参考】とにかく「時期」を考慮したい…そんな方への転職活動年間スケジュール

転職 何月

ここまで、転職時期より、キャリアプランを設計がすることが、より大切であると解説してきました。とはいえ、月によって転職の進め方に若干の差があるのこと一つの事実です。

ここでは、月によって採用市場にはどのような傾向があるのか、みていきたいと思います。
“キャリアプランがしっかりと設計できている”という前提ではありますが、転職時期を決める際に、ぜひこれらの傾向を参考にしてみてください。

1月〜2月

2月の求人が急増することから分かる通り、4月入社に向けての人員募集を行う時期です。
成長企業であれば4月の新年度の4月に事業拡大を行うこともあり、それに伴って求人が出回る時期であると言えます。また、年末のボーナスや年末年始休みを経て、転職希望者が増える時期でもありるため、それらの流れに乗りやすい月と言えます。

3月〜4月

3月上旬でピークを迎えた新年度需要は、4月にかけて沈静化します。4月入社の新卒社員や中途社員の対応に追われ、特に4月は人材市場が凪ぎます。
年度末を経て仕事が一段落し、転職を検討する人もいる中で、が求人数が落ち着きはじめるといった点で、転職希望者にとってはやや不利な時期と言えるかもしれません。

5月〜6月

ゴールデンウィークが終わる頃、企業はあらためて採用活動の強化をはじめます。。
企業側としても5月(病)を経て徐々に退職者がではじめる時期です。新入社員の穴埋め需要があるので、第二新卒や未経験の転職では比較的転職しやすい時期となるでしょう。
また6月のボーナスを経て退職者が増えるので、さらに求人が増えることが予想されます。

7月〜8月

夏季休暇があることから、企業側が採用に消極的なのが8月です。採用市場が上向きであったのは7月まで。8月はやや転職市場が落ち着く時期です。
一方で、夏季休暇を経ると転職希望者は増える傾向にあります。反対に言えば、夏季休暇前に転職活動を始めることは、その後有利に働く可能性もあるのです。
転職希望者にとっては種まきの時期でもあるでしょう。

9月〜10月

そして、あらためて転職市場が活発化する時期を迎えます。下半期のスタートとなる10月に向けて、9初旬前後から求人が増え始めます。
求人数は増えるものの、下半期の新しい事業(プロジェクト)が立ち上がる時期ということもあって、未経験よりも即戦力のキャリア採用が有利であることが推測されます。

11月〜12月

年末になると、企業側は来年の1〜2月の採用に向けて動き出すため、求人数は減っていきます。また12月になると師走の年末とも相まって、さらに人材市場は冷え込みます。
12月末から1月初めは年間を通しても、最も求人数が減少する傾向にある時期です。ただし、転職活動を行う転職希望者も圧倒的に少ないため、有利不利にはそこまで影響しないのではないかと考えられます。